まだ売るには惜しいという場合にもおすすめです
質預りは、質屋営業法に基づく質屋ならではのシステムで、実は、鎌倉時代から続いているシステムでもあります。
お客様に品物をお持ちいただき、その品物の商品相場に見合った金額を当店がご用立します。品物の方は当店の方でお預りし、3ヶ月の期限が経過するまで、大切に当店の保管庫で保管されます。その期間内に、お貸しした金額に質料(利息)をプラスすれば、品物はいつでも戻すことができます。
品物をお戻しにならないで、3ヶ月がすぎてしまった場合、自動的に質流れとなり、その時点で品物はお貸しした金額で当店の方が引き取ることになり、契約終了となります。
※ 3ヶ月の期限内に経過分の質料を支払うことにより、期限の更新ができます。
質預りは、一時的にお金が必要な場合や、まだ売ってしまうのには惜しいといった場合に便利で安心なシステムです。やむをえず、質流れとなった場合でも、品物を失うことにはなりますが、それ以降、(仮に商品相場が下がった場合でも)一切請求を受けることはありません。
ただし、買取りの場合と比べ、3ヶ月後の相場変動を考えなければいけないため、若干金額が落ちる場合が多いです。
質預りの場合には、質札(預り証)を必ずお渡ししますので、大切に保管ください。品物を受け戻す時に必要となります。
※ 身分証明書(免許証等)の確認が必要になりますので、必ずお持ちください。
※ 未成年者からの質預りはできません。
質料は、質預かりの際の利息(品物の保管料、査定料などの一切を含みます)に相当するもので、質屋営業法の範囲内でお店ごとに設定されています。当店の場合、金額に応じて月利1%~6%までとなっております。6%から始まり、金額が高額になるにつれてパーセンテージが下がるようになっております。
質料は満1か月単位での計算になります(満月計算)。質預かりした日から1か月以内なら1か月分、それを超えて2か月以内なら2か月分、それを超えて期限の3か月までなら3か月分という計算になります。
仮に、9月15日に5万円で質預りして、10月15日までに取りにいらっしゃった場合、この場合の1か月の質料は6%となりますので、
50,000円 + 3,000円(1ヶ月分) = 53,000円
となります。
仮に、9月15日に2万円で質預りして、12月10日に取りにいらっしゃった場合、この場合の1か月の質料も6%となりますので、
20,000円 + 3,600円(3ヶ月分) = 23,600円
となります。
最初に質預かりする金額は、その価値の範囲内であれば、自由に設定できます。必ず戻したい品物は、後で負担がかからないように、必要な分だけにしておくという方法がお勧めです。
旅行前などに大切な品物をあえて低めの金額で質預りされていくお客様もいらっしゃいます。この場合、旅行中の盗難防止用に貸金庫的な感覚でご利用になられているわけです。
また、一気に全額支払うのではなく、途中で元金の一部をお支払いし、金額を減らしていくという方法もあります。
仮に、9月15日に3万円で質預りして、毎月10日に来店し、質料+元金を支払う場合、
10/10 10,000円(元金) + 1,800円(質料1ヶ月分) = 11,800円
(→残り20,000円)
11/10 10,000円(元金) + 1,200円(質料1ヶ月分) = 11,200円
(→残り10,000円)
12/10 10,000円(元金) + 600円(質料1ヶ月分) = 10,600円
(→受け出し)
となり、月々の質料を減らすことができます。金額が高額の場合には、一度に返済するのが難しいことも多いので、このような方法をご利用いただければと思います。
その他、質預かりについて、分からないことなどありましたら、お気軽に当店スタッフまでお尋ねください。