秋の花粉症(気ままにブログ)

熊谷質店

この時期オンリーのつらい症状(^^;;)

秋の花粉症 (2013/9/11)

朝晩、だいぶ涼しくなってきましたね。昼間のうちはミンミンゼミやツクツクボウシが最後の力を振り絞ってないているのですが、日が傾いてくるとコオロギの大合唱で、すっかり秋という感じがします。

さて、私事で恐縮なのですが、急に涼しくなってきたと思ったら、先日から目がかゆくてしょうがなく、また鼻水やらくしゃみやらが止まらず、ちょっと困ったことになっています。最初は季節の変わり目で風邪でもひいたのかなと思っていましたが、そう、この季節は秋の花粉症が始まる季節です。毎年、今頃になると決まってこの症状が出ることを思い出しました。春のスギ花粉はまるで何ともないのに、秋の花粉だけはなぜか苦手なのです。欧米では花粉症といえば秋の花粉がほとんどだそうで、日本にも同じようなアレルギーをもつ人は多くいるようです。

そういえば、2、3日前に夏井川、新川の土手をしばらく歩ってきてから、何となく調子が悪いような気がします。これは原因を確かめなければ。。。ということで、今度はマスクで完全防備して、再び土手を歩いてみると、あるわあるわ、オオブタクサの草原が。。。(去年まではあまり意識してなかった~(^^;))


オオブタクサ

秋の花粉症の原因となっているのが、このオオブタクサとブタクサです。オオブタクサというくらいで、こちらの方は結構背が高く、花粉も多く飛ばすといわれています。河原沿いには、2mほどの背丈のものが群生していました。葉っぱの形が結構特徴的で、ほとんどが3裂になっています。そのためクワモドキなんていわれることもあるそうです。ブタクサの方は、これより背がずっと低くて、高さはせいぜい1mくらいまででしょうか。葉っぱはヨモギに似て細かく裂けた形となっています。ブタクサの方は河原沿いでは逆にあまり見かけませんでした。

ブタクサというと、黄色い花を大量に付けた背の高い草を思い浮かべる方が多いです(左下)。これはセイタカアワダチソウという全然別の種類のもので、ちょっと前まではこの花こそが花粉症の元凶と思われていました。そのため、これが花粉症の元となっている「ブタクサ」だと誤解されていたわけですね。実際にはセイタカアワダチソウは虫媒花なので(風で花粉を飛ばすのではなく、虫が花粉を運ぶ)のでそれほど花粉を飛ばしません。下の写真の右側の方が本当のブタクサです。本物は、だいぶ地味ですよね。


セイタカアワダチソウ(左) / ブタクサ(右)

(オオ)ブタクサもセイタカアワダチソウも北アメリカの原産で、明治以降に日本に入ってきたといわれています。セイタカアワダチソウなどは花がきれいですから、当初は庭園などに利用されることもあったようです。いずれにしても3種とも繁殖力がすさまじく、野生化するとあっという間に河原や荒地を席巻し、今や在来種を脅かす困った存在となっております。河原沿いでは、地元の方が特に花が付く前に刈り込んでいる姿も見かけます。

春の花粉症も杉の木を植樹しすぎたために起きていることですし、その土地の旧来の生態系が変わるようなことをすると人間もそれについていけなくて花粉症になったりするわけですね。この時期、河原のそばを歩く時には、皆さんもお気をつけください。大丈夫だと思って不用意に近づきすぎると、突然私のように花粉症になったりしますから(^^;)。