カルティエの定番時計となっているタンクシリーズ

熊谷質店

その中でも三兄弟といえるモデルがあります

タンク三兄弟 (2014/10/23)

フランスの高級宝飾ブランド、カルティエ。テレビを見ていると、芸能人や人気のある女子アナなどがよくカルティエの腕時計をしているのを見かけます。自分の若いころからそうでしたが、今でも女性にとっては憧れのブランドの1つなのでしょうね。

そのカルティエの数ある時計の中でも特に定番のシリーズ、「タンク」シリーズについて、今回は紹介したいと思います。

「タンク」の歴史は古く、最初に発売されたのは1919年のことです。タンクとは英語で戦車の意味ですが、当時は第一次世界大戦などがあって、戦場に戦車が登場し始めた時代です。そういわれてみればタンクシリーズの形はどこか戦車を思わせるところもありますね。カルティエの三代目ルイ・カルティエは戦車の平面図を見てこのデザインを思いついたそうです。天才デザイナーの手にかかれば鋼の固まりである戦車も、エレガントな時計のデザインに変わってしまうわけですね(^^;)。

タンク(初期型) タンクLC
(左)初期のタンク / (右)初期のデザインを踏襲する「タンク・ルイ・カルティエ」

それから、カルティエのシリーズの一つとして長い間受け継がれてきたわけですが、大ヒットを飛ばしたのが1997年に発売されたタンク・フランセーズです。タンク・フランセーズでは、これまで縦長だったケースの上下がカットされ、正方形の文字盤を採用しました。また、キャタピラーを思わせるブレスレットを採用し、元々のコンセプトを生かしたままよりエレガントで完成されたデザインとなりました。ちなみにフランセーズとは、フランス語でフランス人とかフランスの、とかを表す言葉です。ジャパニーズなどと同じような使われ方ですね。

フランセーズ(SS) フランセーズ(SY)
タンク・フランセーズ (左)SSモデル / (右)SS/YGモデル

さて、時期が少し前後しますが、少し前の1989年にもタンクシリーズから人気を博すモデルが発売されております。カルティエ・ニューヨーク店で発表された、タンク・アメリカンです。このモデルはタンクの中でも特に縦長のデザインなのですが、ケースが湾曲しており手首にフィットするように作られております。デザイン的にはベゼルの幅が広めで結構大胆な感じに見えますが、繊細さもあわせ持っているわけですね。こちらはSSモデルはありませんので、宝飾時計の色合いが強いかもしれません。

アメリカン1  アメリカン2
タンク・アメリカン WG ダイヤベゼル
(ケースの湾曲がよく分かります)

そして、2012年。タンクシリーズ待望の新作が発表されました。それが、タンク・アングレーズです。長方形でありながら角がない優美なデザイン、そして竜頭をベゼル内に埋め込むことによってなしえた一体感のある完璧な時計のライン。タンクフランセーズと比べると鏡面仕上げの部分が多く輝いて見えるので、かなりドレッシーな印象でしょうか。どこかSFだとか近未来的なものを感じさせるようなデザインでもありますよね。

アングレーズ1 アングレーズ2
タンク・アングレーズ SSモデル

発売当初は無垢製品のみのラインナップでしたが、去年の冬ぐらいからSSモデルも発売されるようになりました。何とか手が出る価格帯の製品が登場してきたことで、タンク・フランセーズと並んでタンクシリーズのツートップとして、これから人気を二分するようになるかもしれませんね。ちなみにアングレーズとは英語でいうイングリッシュの意味です。これで、アメリカ、フランス、イギリスの3兄弟が揃い踏みとなったわけですね(^^)。

ちなみに、タンクシリーズにはこの他にもたくさん種類があります。横長ケースが特徴のタンク・ディヴァン、ケースが表裏に回転するタンク・バスキュラントなど個性的なモデルもあります。

ディヴァン バスキュラント
(左)タンク・ディヴァン / (右)タンク・バスキュラント

タンク・バスキュラントの回転する構造はとても面白いです。裏返せばガラス面の保護になるわけですね。ケースが表裏に回転する時計といえば、ジャガー・ルクルトのレベルソが有名ですが、ジャガー・ルクルトはそもそもカルティエの時計用に昔から機械を作ってきましたから、同じタイプの時計がカルティエにもあるのは納得できます(レベルソの場合は横向きに回転するのでこれも動かしてみると面白いです(^^))。ちなみに最初のタンクに搭載されていた機械もジャガー・ルクルト製の手巻きのものです。

今後も新しいタンクシリーズが発表されていくと思いますが、国の名前を冠したタンク3兄弟に新たな兄弟が生まれてくることはあるのでしょうか。いつか東洋的なデザインが盛り込まれた個性的なタンクシリーズが新発売されて、それがタンク・ジャポネーズなんて名前になったりして、などと考えたりするのは私だけでしょうか(^^;;)